ダウ理論とトレンド判定

今回は、「グランビルの法則」に引き続き、ダウ理論と呼ばれるテクニカル分析手法をまとめます。

グランビルの法則と同様、主に株式投資で利用される投資手法ですが、汎用性のある手法でもあるため、FXにおいても活用ができます。

ダウ理論とは

ダウ理論はアメリカのダウ・ジョーンズ社の創立者、リチャード・ダウ氏が考案したテクニカル分析手法です。

ダウ理論は、発表当初は主に株価分析に利用されていましたが、やがて、その汎用性から商品先物、為替でも利用されるようになりました。

ダウ理論の6つの原則

ダウ理論は以下の6つの法則で構成されています。

①相場はすべての情報を織り込む

相場は各国の経済統計や企業の業績・さらには自然災害の様な予測不可能な事象に至るまで、需給に関するあらゆる事象を織り込こんでいると考えます。

②相場のトレンドは3種類ある

ダウ理論では、相場の値動きは「トレンドによって支配されている」と考え、トレンドの周期を以下の3つに分類しています。

  • 長期メイントレンド:1年~数年のサイクル
  • 中期トレンド:3週間~3ヶ月のサイクル
  • 短期トレンド:3週間未満のサイクル

これらのトレンドは互いに独立したものではなく、中期トレンドは長期メイントレンドの調整局面であり、短期トレンドは中期トレンドの調整局面として捉えられます。

③トレンドは3つの段階がある

長期メイントレンドは、投資家の動向によって以下の3つの段階からなるとされています。

ここでは株式投資の例にならって、上昇局面での各段階を示しています。下降局面では反対の動きになります。


先行期:

価格が下落し、全ての悪材料は相場に織り込まれていると判断した少数の投資家が、いわゆる「底値買い」をする時期

追随期:
価格の上昇を追って投資家が買いを入れる時期

利食い期:
価格が充分に上昇したところを見て、先行期に買いを入れた投資家が利益を確定する時期

④トレンドは複数の指標によって確認すべき

複数の指標が存在する場合、どちらにも同じシグナルが見られない場合はトレンドとして捉えることは出来ないという考え方です。

ダウは、株式市場においてダウ・ジョーンズ工業株価平均とダウ・ジョーンズ輸送株平均といわれる2つの株価指数を用いて、それぞれの指数でシグナルが出現することをトレンド発生の条件としています。

複数の銘柄を平均して指数を算出する株式市場と異なり、FXでは単独でトレンドが発生しますので、この法則を直接的に適用することはできません。

⑤トレンドは出来高によっても確認できる

株式市場や先物市場では出来高と呼ばれる指標が存在し、トレンド発生の確認手段として出来高の推移も重視しています。

FXでは出来高が確認できませんので、代用として出来高と関連性が深いオシレータ系のインジケータ、RSIやストキャスティクス等を利用して判断します。

⑥トレンドは明確な終わりのシグナルが発生するまで続く

相場で発生しているトレンドは、明確にトレンドの転換シグナルが現れるまで継続し続けるとする考え方です。

ダウ理論では、直近の高値や安値を利用してトレンドの判断をします。

ダウ理論によるトレンド判定

ダウ理論のトレンド定義

ダウ理論では、アップトレンドとダウントレンドという2種類のトレンドが定義されています。

アップトレンド: 高値が更新され、安値が更新されない状態
ダウントレンド: 安値が更新され、高値が更新されない状態

アップトレンド

安値が切り上げ、高値も切り上げている状態は上昇トレンド(アップトレンド)と判断できます。

ダウントレンド

安値が切り下げ、高値も切り下げている状態は下降トレンド(ダウントレンド)と判断できます。

トレンドの転換

直近高値・安値の更新状況が逆転した場合はトレンドの転換と判断できます。

まとめ

グランビルの法則に続き、ダウ理論を取り上げましたが、個人的にも直近高値切り上げ(切り下げ)、安値切り上げ(切り下げ)によるトレンド判定は、本当に無意識のように実践しています。

多くの場合、直近高値・安値が抵抗線や支持線となるため、そのラインを超えるかどうかがトレードでは意識され、買いや売りのポイントともなっています。そのぶん大きく動きがある場所でもあります。

ダウ理論の詳細を覚えなくても、高値・安値の更新でトレンドを確認するという考え方は、トレードをする上では確実に覚えておきたい知識ですね。

ダウ理論関連の書籍

先物市場のテクニカル分析 (ニューファイナンシャルシリーズ)

マーケットの魔術師 - 米トップトレーダーが語る成功の秘訣

参考

チャート分析の源流として今なお有効なダウ理論
出典:www.gaitameonline.com

ダウ理論は、発表当初は主に株価分析に利用されていましたが、やがて、ダウ理論が持つ
汎用性から、商品先物、為替、個別の株価銘柄でも、利用されるようになりました。

ダウ理論ではトレンド状態の判断材料として出来高を重視しています。
上昇トレンドの場合、出来高は価格上昇に伴って増え、天井圏では減少。
下降トレンドの場合、出来高は価格下落に伴って増え、底値圏では減少との考え方をします。

FXでは出来高を確認することは出来ませんので、その代わりに、出来高と関連性が深い
オシレータ系のインジケータ、RSIやストキャスティス等を代用する事になります。
出典:www.fx-dealings.com

ダウ理論では、価格変動の分析において市場動向(トレンド)を重視する。そのトレンドを以下の3つに分類している。
主要トレンド:1年~数年のサイクル。
二次トレンド:3週間~3ヶ月のサイクル。
小トレンド :3週間未満のサイクル。
これらのトレンドは互いに独立しているのではなく、二次トレンドは主要トレンドの調整局面であり、小トレンドは二次トレンドの調整局面として捉えられる。
出典:ja.wikipedia.org

ダウ理論によるトレンド判定
出典:www.kawaseosyo.com

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