移動平均線の見方と使い方

移動平均線とは

移動平均線とは、過去の一定期間の価格(通常は終値)の平均値を算出し、それを結んだ線をいいます。

現在のトレンドを判断するために利用され、一般的に移動平均線が上向きの場合は上昇トレンド、下向きの場合は下降トレンドと判断できます。また移動平均線よりも価格が上にある場合は上昇トレンド、価格が下にある場合は下降トレンドと判断する場合もあります。

移動平均線の種類

移動平均線には、①単純移動平均線、②加重移動平均線、③指数移動平均線の3種類があります。

単純移動平均線(MA or SMA)

一定期間を対象として算術平均で平均値を算出したものをいいます。

市場の動きに遅れて反応しますが、大きなトレンドの流れを把握できます。

加重移動平均線(WMA)

直近の価格は比重を重く、過去の価格は比重を軽くして平均値を算出したものをいいます。

単純移動平均線と比べて相場の動きに早く反応するので、トレンドの転換を早めに確認できるというメリットがありますが、乱高下や保ち合い局面では明確なサインとならない場合もあります。

指数平滑移動平均線(EMA)

加重移動平均線(WMA)と同様、直近の価格に比重を置き、過去の価格は比重を軽くして平均値を算出したものをいいます。

単純移動平均線、加重移動平均線よりも市場の変化をより早く反映する指標とされます。

移動平均線の計算式

単純移動平均

一定期間の価格(終値)を算術平均して計算します。

期間が5日であれば、直近の5日間(5本の足)の終値を合計して5で割ります。

5(日間)の単純移動平均=

(1日目の終値 + 2日目の終値 + 3日目の終値 + 4日目の終値 + 5日目の終値) ÷ 5

加重移動平均

直近の価格に近いものほど重要度を大きくし、一定期間の価格を加重平均して算出します。

例えば期間が5日であれば以下のように計算できます。

5(日間)の加重移動平均=

(5 × 当日の終値 + 4 × 1日前の終値 + 3 × 2日前の終値 + 2 × 3日前の終値 + 1 × 2 × 4日前の終値) ÷ (5 + 4 + 3 + 2 + 1)

指数平滑移動平均

指数平滑移動平均の比重の減少度合いは「平滑化係数」と呼ばれる0と1の間の値を取る定数α(平滑定数)で決められます。

α(平滑定数)=2÷(期間+1)

指数平滑移動平均は以下のように算出します。

1日目=(当日も含め)一定期間の終値の平均
2日目以降=前日の指数平滑移動平均+α×{当日終値-前日の指数平滑移動平均}

移動平均線の期間

一般的に移動平均線の期間は以下のような期間が利用されます。

日足:5日・10日・25日・75日・200日
週足:9週・13週・26週・50週
月足:6ヶ月・12ヶ月・24ヶ月・60ヶ月

移動平均線の売買シグナル

株式市場では、移動平均線と相場位置の関係に注目した「グランビルの法則」が利用されますが、外為市場においては短期(5日)と中期(25日)の2本の移動平均を利用する「ゴールデン・クロス」と「デッド・クロス」が使われることが多いようです。

移動平均線単体でのゴールデンクロスとデッドクロスはダマシとなる可能性も高く注意が必要です。

ゴールデンクロス

短期の移動平均線が、中期の移動平均線を下から上へクロスすることをゴールデンクロスといい買いのシグナルとなります。

デッドクロス

短期の移動平均線が、中期の移動平均線を上から下へクロスすることをデッドクロスといい売りのシグナルとなります。

移動平均線乖離率

移動平均線乖離率は、価格が移動平均線からどれだけ離れている(乖離している)かを数値化した指標です。

移動平均に対する価格の乖離はやがて修正されるという考えに基づき、移動平均線からの離れ具合で「買われすぎ」や「売られすぎ」を判断します。

価格が移動平均線と同じなら乖離率は0%(画像は1.0%基準)となり、価格が移動平均線よりも上にある場合を「上方乖離」といいます。乖離率はプラスの値をとり、移動平均線から何%乖離しているかで、価格が下げに転じるかの判断材料になります。

逆に、価格が移動平均線よりも下にある場合を「下方乖離」といいます。乖離率はマイナスの値をとり、移動平均線から何%乖離しているかで、価格が上げに転じるかの判断材料になります。


1.0%基準の移動平均線乖離率(JFX株式会社)

移動平均線乖離率の計算式

移動平均線乖離率は以下のように計算されます。

乖離率=((当日の終値-移動平均値)÷移動平均値)×100

移動平均線乖離率の売買シグナル

価格が移動平均線から大きく上に離れ、乖離率が大幅にプラスとなった場合は売りのシグナルとなります。

逆に、価格が移動平均線から下に大きく離れ、乖離率が大幅にマイナスの値をとった場合は買いのシグナルとなります。

上昇・下降を問わず価格と移動平均線との乖離幅については、使用する移動平均線の日数や相場動向によってどの水準であれば売買のシグナルとなるかを決められないことから、過去の乖離率の動きから適した水準を判断します。

例えば、過去の乖離率が1.02%~0.98%の範囲で推移しているなら、乖離率が1.02%付近で反転したら「売り」、0.98%付近で反転したら「買い」と判断します。

移動平均線の注意点

移動平均線はトレンドを先導する指標ではなく市場を追いかけるものであるため、トレンドの転換を示すシグナルは遅れて表示されます。そのため移動平均線だけでトレードを成功させることは難しいといえます。

移動平均線関連の書籍

移動平均線の新しい読み方

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参考

移動平均線とは、過去の一定期間の終値の平均値を出して、それをつないだ線のことをいいます。

これは現在のトレンドを判断するのに有効で、おおまかにいうと、移動平均線が上向きなら上昇トレンド、下向きなら下降トレンドということになります。

移動平均線にはいろいろな種類がありますが、単純移動平均線といわれるものが最も一般的です。
出典:www.fx-startup.com

(1)単純移動平均線(MA or SMA)
 一定期間を対象にして算術平均で算出します。過去の価格トレンドを追随する分析法で、市場の動きに後れをとりますが、大きなトレンドの動きを教えてくれます。

(2)加重移動平均線(WMA)
 価格の重みを過去に向けて順次小さくするので、緩やかに上昇・下降する時は威力を発揮します。しかし、乱高下や保ち合い局面では利用価値が劣ります。
(3)指数移動平均線(EMA)
 累積加重平均で、直近の価格にウェートをつけます。単純移動平均線、加重移動平均線より、市場の変化をより早く表すチャートといわれます。高値ゾーンでEMAが上昇から下降へ反転したら売り信号、安値ゾーンでEMAが下降から上昇に転じたら買い信号となります。
出典:www.okasan-online.co.jp

日足:5日・10日・25日・75日・200日
週足:9週・13週・26週・50週
月足:6ヶ月・12ヶ月・24ヶ月・60ヶ月
出典:www.sevendata.co.jp

株式市場では、移動平均線と相場位置の関係に注目した「グランビルの法則」が使われますが、外為市場においては2本の移動平均を利用する「ゴールデン・クロス」と「デッド・クロス」が使われることが多いようです。

それはトレンド転換後、新しいトレンドが発生したことを示すシグナルを発するのが遅いということです。
移動平均はトレンドを追いかけるものであり先導する指標ではないため、市場の動きを予測することが出来ず、単に反応するものとなってしまうためです。
そのため、移動平均だけでトレードしても成功することは難しいといえます。
出典:www.fxtsys.com

移動平均線乖離率は、価格が移動平均線からどれだけ離れている(乖離している)かを数値化した指標です。

移動平均に対する価格の乖離はやがて修正されるという考えに基づき、移動平均線からの離れ具合で「買われすぎ」や「売られすぎ」を判断する指標です。

価格が移動平均線から大きく上に離れると、乖離率もプラスに大きく変動します。そこでそのような状況になった場合、「売り」のサインとなります。

一方、価格が移動平均線から下に大きく離れて、乖離率がマイナスの大きな値をとった場合、「買い」のサインとなります。

上昇(売り)・下降(買い)を問わず価格と移動平均線との乖離幅については、使用する移動平均線の日数や相場動向によって警戒圏を決められないことから、過去の乖離率の動きから適した警戒圏を判断します。

例えば、過去の乖離率が-3%~+3%の範囲で推移しているなら、乖離率が+3%付近で反転したら「売り」、-3%付近で反転したら「買い」と判断します。
出典:www.fxtsys.com

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